同じ相談を三社にして、百万円と三百万円と五百万円が並ぶ。よくあることです。そして経営者は困ります。安い会社は手を抜くのではないか。高い会社は吹っかけているのではないか。見積書を見比べても、その差がどこから来ているのかは書かれていません。
金額の大半は、機能の数で決まっていない
見積書には機能の一覧が並びます。しかし金額を動かしている一番大きな要素は、そこではありません。何人が関わるか、です。
一般的な開発会社では、一つの案件に営業、ディレクター、設計者、開発者、テスト担当が関わります。人が増えるほど、打ち合わせが増えます。伝言が増えます。伝言が増えるほど、認識のずれが生まれ、それを埋めるためにまた打ち合わせが必要になります。
この時間は、機能を一つも増やしていません。それでも人件費として計上され、見積もりに乗ります。五百万円の見積もりのうち、実際に動くものをつくるために使われている割合が、半分を切ることも珍しくありません。
安い見積もりが安い理由も、機能ではない
では安ければいいのかというと、そうではありません。安い見積もりには、二つの型があります。
- 一つ目は、範囲を狭く見積もっている型。着手してから「それは別途です」が積み重なり、最終的に高い見積もりを超える。
- 二つ目は、つくって終わりにする型。納品された時点では動くが、現場で使い始めて出てくる不便に対応しない。使われないまま置かれ、全額が無駄になる。
どちらも、最初の金額だけを見ていると分かりません。見積書に書かれるのは金額と機能名であって、どこまでやるかとどこからやらないかは、たいてい書かれていないからです。
では、何を聞けばいいか
相見積もりを取るとき、金額の内訳よりも先に聞いた方がいいことが三つあります。
- この案件に、御社では何人が関わりますか。
- 納品したあと、使いにくかった箇所の調整は、追加費用になりますか。
- 今日この場で話した内容は、誰まで伝わりますか。伝言は何回挟まりますか。
この三つの答えは、機能一覧よりも正直に、その会社の仕事の仕方を映します。
私たちの場合
株式会社Japan Classicでは、企画から設計、開発、納品後の調整まで、代表の榮原が一人で担当します。分業しないので、伝言がゼロです。打ち合わせで話したことは、その日のうちに手が動きます。
会計ソフト「エール」を、企画から運用まで一人でつくりました。越境ECを、仕入れから発送まで一人で回しています。旅館と不動産の現場に入り、実際に毎日使われている管理画面をつくりました。人を挟まずに最後までやり切るというのは、そういう意味です。
提案書と見積もりは無料でお出しします。使い勝手の調整に追加費用はいただきません。納得いただいてから納品します。安いから選んでくださいとは言いません。何にお金が使われるのかを、先に分かった上で決めていただきたいと思っています。
高いか安いかは、金額だけでは決まりません。その金額のうち、どれだけが自分の会社のために使われるかで決まります。